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No.142 新たな取り組みに必要な「イメージ」
2025-05-15

こんにちは、アオイパートナーズの久保田です。
人手不足、コスト増加など、厳しい経営環境が続いていますね。
そのような状況でも業績を維持向上させるためには、少人数で、できるだけ効率よく業務を遂行できるように、制度・ルール・仕組みなど、必要な機能を整備したり、新たな取り組みを行ったりして、期待される成果が得られるようにしていかなければなりません。
とはいうものの、必要な機能を整備したり、新たな取り組みを行ったりしようとしても、なかなか現場に落とし込んでいけないことも少なくありません。
もちろん、現場の変化につながっているケースもあります。
弊社の支援先にも、新たな取り組みにより変化が見られる企業があります。
一例としては、3年ほど経営陣への経営管理についての支援を行ってきていたX社のケースです。
X社では複数の事業を展開しています。
そのうちの一つの事業部の支援をしてほしい、と経営層から弊社に対し依頼がありました。
弊社の事業内容には現場支援もあるということはX社の経営陣もご存じでしたが、
人手不足、コスト増加など、厳しい経営環境が続いていますね。
そのような状況でも業績を維持向上させるためには、少人数で、できるだけ効率よく業務を遂行できるように、制度・ルール・仕組みなど、必要な機能を整備したり、新たな取り組みを行ったりして、期待される成果が得られるようにしていかなければなりません。
とはいうものの、必要な機能を整備したり、新たな取り組みを行ったりしようとしても、なかなか現場に落とし込んでいけないことも少なくありません。
もちろん、現場の変化につながっているケースもあります。
弊社の支援先にも、新たな取り組みにより変化が見られる企業があります。
一例としては、3年ほど経営陣への経営管理についての支援を行ってきていたX社のケースです。
X社では複数の事業を展開しています。
そのうちの一つの事業部の支援をしてほしい、と経営層から弊社に対し依頼がありました。
弊社の事業内容には現場支援もあるということはX社の経営陣もご存じでしたが、
それまでは会社側でなんとかしたいと考えておられました。
しかし、現場においても、いよいよ外部からの支援を受ける必要があると判断されたようです。
支援を依頼された事業部には複数の営業所があり、
しかし、現場においても、いよいよ外部からの支援を受ける必要があると判断されたようです。
支援を依頼された事業部には複数の営業所があり、
それぞれの営業所に社員とパート従業員あわせて10名ほどが在籍しています。
その事業部の部長が退職するということで、後任を選定することになりました。
しかし、部内に適任者がいません。
社内で様々な検討を行った結果、総務部長のFさんが兼務することになりました。
その事業部、以前から各営業所で社員間のトラブルが頻発していました。
そんな中で就任することになったF部長が、
その事業部の部長が退職するということで、後任を選定することになりました。
しかし、部内に適任者がいません。
社内で様々な検討を行った結果、総務部長のFさんが兼務することになりました。
その事業部、以前から各営業所で社員間のトラブルが頻発していました。
そんな中で就任することになったF部長が、
営業所内のトラブルに上手く対応できていなくて困っているというのです。
ということで弊社が支援を行うことになりました。
支援を始めるにあたり、まずはF部長にヒアリングしたり、
ということで弊社が支援を行うことになりました。
支援を始めるにあたり、まずはF部長にヒアリングしたり、
実際に営業所に出向いて対応するF部長に同行したりして、状況を確認することから開始しました。
確かに、F部長、基本的に営業所長から話を聴くことに終始し、たまに宥め、
確かに、F部長、基本的に営業所長から話を聴くことに終始し、たまに宥め、
時には要らんことも言ってしまう…、といった様子…。
なるほど、これでは、状況の好転は難しい、むしろ悪化するのではないかと感じさせられました。
状況を確認していく中で明らかになってきたのが、
なるほど、これでは、状況の好転は難しい、むしろ悪化するのではないかと感じさせられました。
状況を確認していく中で明らかになってきたのが、
F部長は社内トラブル対応の経験があまりなかったということ。
というのも、X社では基本的に異動はなく、F部長は20年間総務一筋。
総務部門には女性社員数名とベテランパートさんが所属しているのですが、
というのも、X社では基本的に異動はなく、F部長は20年間総務一筋。
総務部門には女性社員数名とベテランパートさんが所属しているのですが、
この方たちがとても優秀で良い方たちだったようで、
F部長は社内トラブルの対応をする必要が無かったのです。
そんなことですから、営業所から続々と寄せられる社員間トラブルの相談に、どのように対応、
そんなことですから、営業所から続々と寄せられる社員間トラブルの相談に、どのように対応、
指導したらよいか分からない、といったことになっていたようでした。
そもそも、X社では、社員に求める行動の基準が明確にされていませんでした。
入社時や平時に基準に基づいた指導は行われておらず、
そもそも、X社では、社員に求める行動の基準が明確にされていませんでした。
入社時や平時に基準に基づいた指導は行われておらず、
トラブルが発生した時の対応や是正指導・フォローアップも基準に基づいているものでもありません。
ですから、指導の内容も、指導が行われるかどうかも、その時々でマチマチだったようです。
指導を行うには基準が必要です。
基準に基づかない指導を受けると、指導者の気分で指導されているように感じ、
ですから、指導の内容も、指導が行われるかどうかも、その時々でマチマチだったようです。
指導を行うには基準が必要です。
基準に基づかない指導を受けると、指導者の気分で指導されているように感じ、
指導を受けた側は混乱しますし、反発心を持つこともあるでしょう。
そうすると、指導の内容によらず、指導自体が受け容れられにくくなりかねません
そうすると、指導の内容によらず、指導自体が受け容れられにくくなりかねません
(F部長の前任の部長も、長年の経験に基づく指導を行っていたようですが、
指導の内容が時によって異なることもあったようです)。
ということで、行動基準が必要なのですが、
ということで、行動基準が必要なのですが、
行動基準は企業の理念に基づき会社として策定していくものです。
しかし、それには時間を要します。
とはいえ、現在進行形で発生し続けている営業所内の問題に対応し、従業員に指導しなければなりませんし、
しかし、それには時間を要します。
とはいえ、現在進行形で発生し続けている営業所内の問題に対応し、従業員に指導しなければなりませんし、
今後の問題発生を低減させて業務への影響を小さくしていく必要もあります。
そこで、F部長と相談し、当面の行動基準をつくることになりました。
当面のものではありますが、この先に会社としての行動基準を策定する場合に
そこで、F部長と相談し、当面の行動基準をつくることになりました。
当面のものではありますが、この先に会社としての行動基準を策定する場合に
矛盾が生じないようにしなければなりません。
X社には企業理念として示されてはいないのですが、創業者が大切にしている考えが言葉にされていました。
この言葉に基づいて、行動基準の叩き台をつくり、F部長とともに整えました。
さらに、説明の仕方も打合せたうえで、問題が生じている営業所でメンバーに周知、事例を交えて説明を行いました
(私も補足をしました)。
その後、F部長は行動基準に基づいて指導を続け、結果、営業所での問題は落ち着きを見せました。
F部長は
「行動基準があると指導しやすいですね。
それから、説明の仕方や事例の打ち合わせもよかったです。
その上で、説明会を経験してみて、イメージがつきました。
行動基準があるだけでは、説明したり、行動基準に則った行動をとるように指導するのは難しかったと思います」
と言っていました。
さらに、別の営業所で問題が発生した時にも、F部長は行動基準に基づいて説明し、
X社には企業理念として示されてはいないのですが、創業者が大切にしている考えが言葉にされていました。
この言葉に基づいて、行動基準の叩き台をつくり、F部長とともに整えました。
さらに、説明の仕方も打合せたうえで、問題が生じている営業所でメンバーに周知、事例を交えて説明を行いました
(私も補足をしました)。
その後、F部長は行動基準に基づいて指導を続け、結果、営業所での問題は落ち着きを見せました。
F部長は
「行動基準があると指導しやすいですね。
それから、説明の仕方や事例の打ち合わせもよかったです。
その上で、説明会を経験してみて、イメージがつきました。
行動基準があるだけでは、説明したり、行動基準に則った行動をとるように指導するのは難しかったと思います」
と言っていました。
さらに、別の営業所で問題が発生した時にも、F部長は行動基準に基づいて説明し、
対応や指導を行うことができています。
X社では、現時点ではまだ業績向上にはいたっていないのですが、
X社では、現時点ではまだ業績向上にはいたっていないのですが、
社員間のトラブルを低減させることにより生産性の向上につながり、コストの抑制にもつながると見込まれています。
そして、その後のステップとして、収益向上の取り組みを本格化させることになっています。
このようなX社の事例から言えるのは、
新たな取り組みに必要なことは、「具体的にイメージさせること」、「具体的な進め方がわかること」
だということです。
現場で新たな取り組みが進んでいないのだとすれば、現場の人が十分にイメージできていないのかもしれません。
具体的な進め方がわかっていないのかもしれません。
せっかく始めた取り組みがきちんと現場で進められ、
そして、その後のステップとして、収益向上の取り組みを本格化させることになっています。
このようなX社の事例から言えるのは、
新たな取り組みに必要なことは、「具体的にイメージさせること」、「具体的な進め方がわかること」
だということです。
現場で新たな取り組みが進んでいないのだとすれば、現場の人が十分にイメージできていないのかもしれません。
具体的な進め方がわかっていないのかもしれません。
せっかく始めた取り組みがきちんと現場で進められ、
せっかく整備した新たな制度・ルール・仕組みなどの機能がきちんと現場に落とし込まれ、
業績の向上・成果につながるようにしていきたいものです。
業績の向上・成果につながるようにしていきたいものです。
