本文へ移動

ブログ

ブログ

No.92 会議で問題共有する時の留意点

2023-04-27
こんにちは、アオイパートナーズの久保田です。
先週は代表の齋藤が会議に関する記事を公開しました。
その会議つながり、というわけではないのですが、たまたま私も思うところがあったので、今回のテーマは「会議」です。

弊社アオイパートナーズでは、クライアント企業の会議に入らせていただくことが多いです。
弊社が進行役を担当したり、予算実績の説明をしたりすることもありますし、オブザーバーとして参加することもあります。
どのように入るかは、クライアント企業と相談して決めています。

思うところがあったのは、S社さんの会議に参加した時のことです。
弊社が参加しているのは、複数のチームのリーダーと経営幹部が月に一度集まって行っている会議です。
ここでは、前月の月次目標の達成状況を踏まえ、今後に向けてどのような取り組みを行っていくかや、
参加者の対話によるノウハウの共有、会社全体の方向性の確認などを行っています。
チームリーダーから会社への質問や要望が出ることもあります。
過去に発言が出づらかったり、出たとしても一部の人の発言だったりということもあり、
今はざっくばらんに話して、本音を出せるようにすることを重視しています。
弊社はオブザーバーとして参加しています。

前月の月次目標の達成状況と今後の取り組みについて話した後、チームリーダーの一人であるDさんが話し始めました。
「私、話が長くなるので気をつけなきゃなんですけど~、ウチの得意先のP社さんの意向で、
発注元のQ社さんの担当者と直接やりとりしてたんですけど、クレームいただきまして~」

(注:S社さんは、基本的に大口の取引先P社さんから受注しています。
P社さんは1次下請けで、S社さんは2次下請けなのですが、案件によっては、
発注元とS者さんで直接にやり取りをすることがあります)

Dさんは、まず、Q社さんと直接やり取りするようになった経緯について、順を追って説明してくれました。
次に、それがどのような案件なのか、続いて、どのように技術的に特徴的なのかを話してくれました。
さらに、どんなトラブルだったのか、どのような流れでトラブルになったのか、その後どうなったのか…、
時折、参加者が質問をはさみ、それにDさんが答える形で話は続きました。
現状は担当者をOさんから別の人に変えて案件を進めているとのことでした。

Dさん本人の前置きの通り、(長く)とても丁寧なDさんの説明を、ひとまず聴いていました。
会議で共有すべきテーマなのではないか?、何か全体に関わる問題や根本的な問題があるのか?、
それとも全体に活かせることがあるとか?、と思っていたからです。
また、私はオブザーバーとして参加していましたし、現状は本音を出すことを重視しているS社さんの会議では、
遮らずに聴き傾聴することで心理的安全性を確保すること優先するのが良いかという思いもありました。

Dさんは「Oさんは、人と話すのが苦手なんですよね~」と続けます。
話がOさんに移りそうなところで、そろそろいいか、と思い、質問してみることにしました。
「あのー、オブザーバーですけど、質問していいですか?
そのようなトラブルは今後も起こりうるんですか?
Oさんから担当が変わっても、また同じようなトラブルになる可能性があるんですか?
これからも、イレギュラーな案件を請ける時に注意が必要なのですか?
今後、Oさんが顧客と直接のやり取りをできるように育成に取り組むんですか?
そもそも御社は営業機能を充実させてきてはいないと思うのですが、今後、強化する必要があるのでしょうか?
つまり、仕組みを見直す必要がありますか?」
というようなことを質問しました。

それに対するDさんの答えは、
「いえいえ、Oさんが特殊なんですよ、今の担当者は技術面に関してサポートすれば問題ないですよ」
といったものでした。

それを聞いて、私は、「え、特殊なんかーい…」と、思わず心の中でツッコミを入れてしましました。

なんだ、じゃあ、今後は心配がないんだ…。
なら、そんなに話す必要もないということか。
つまるところ、「Oさんは困ったもんだ」というのを共有したいだけなの?と思ってしまいました…。
まあ、大変だったということを共有したい気持ちがあるのも分からなくはないですが…。

でもさあ、会議だから!
それは会議で話す意味があるテーマなの!?、会議で話すべきテーマなの!?、と感じてしまったわけです。

では、今回のケースのように、問題を共有して話し合うときには、どうしたらよいでしょうか。
留意点としては
・解決済みの問題とその解決策を参加メンバーが活用できるような場合に共有する
・これから会議で問題解決を行うのであれば、発生頻度や影響の大きさから解決に取り組む必要があるテーマとする
・「誰が悪い」ではなく「何が問題か」と考える
というようなことがあげられます。

ざっくばらんに話すことによって、参加者の思いが引き出される、本音が出てくる、
問題が顕在化することはもちろんあります。
それでも、時間は有限ですし、話す意味が無いことを長々と話すことは逆効果になります。
時間をかけても得るものがあるわけではなく、「会議には意味がない、意味のない会議でかまわない」
というイメージができかねないからです。

このようなことを、オブザーバーの感想として、会議の責任者にお伝えしました。

せっかく、メンバーが時間とエネルギーを使って行う会議です。
有意義なものにして、「参加したかいがあった!」とメンバーが感じられるような会議にしていきたいものです!

なお、来週はゴールデンウィークなのでブログはお休みいたしまして、次回は5月11日に公開予定です。
では、お休みの人も仕事の人も、充実したGWをお過ごしください!