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No.112 「契約」の重要性

2024-02-15
こんにちは、アオイパートナーズの久保田です。
前々回、2024年1月15日は私が記事を投稿する予定でしたが、初めてコロナウイルスに感染…、なんとか書こうとするも体も頭も動かず、投稿を断念することになってしまいました。
これまで休むことなく投稿を続けてきたのに…と悔しく思いつつ、注意していても感染するのだなあ…、そして思っていたよりもキツいんだなあ…、もっと苦しい人もいるんだろうなあ…と感じ入りました。
そして、自らを過信することなく健康管理、体力の維持増進を図りたいと改めて思いました。

さて、本題。
先日、ドラマ化された漫画の原作者が急死したと報じられました。
直前に、ドラマ化の際には連載中の作品であるため原作に忠実に映像化するなどの条件が確認されていたが
守られなかった、といった記事が出ていて、私もとても気になっていたところでした。
ですので、大きな衝撃を受けました。

経緯を調査したうえで再発防止策を発表するなどの対応が行われていないため、詳細は分かりませんが、
この件については、著作権、ドラマと漫画の見せ方の違い、テレビ局や出版社の事情、SNSの使い方など、
様々な論点があるようです。
私が気になっていたのは、ドラマ化に際して、どのような「契約」になっていたのか?ということでした
(ちなみに、大手出版社が原作者の代理人としてテレビ局側と契約交渉を行う代理人契約においては、
一般的に、契約書上は著作者人格権が守られるかたちになっているようです)。

私が、どのような「契約」だったのか気になっていたのは、
中小企業において「契約」というものがあまり意識されていないのを感じることが度々あったからです。
それは、一般従業員だけでなく、経営幹部、ひいては経営者にも見受けられました。
「契約」というものがよくわからないとか苦手意識があるというより、
そもそも「契約」に対する関心が薄いような感じです。

例えば…。
会社で利用しているサービスを解約したいと言いつつ、解約条件を確認せず、
解約日が延び延びになってしまうとか…。
当然、その期間の料金は支払うことになります。
料金を一括前金で払い込んでいて解約しても返金されない契約になっていることに、
解約してから気づくこともあります
(個人の契約でも耳にすることがありますが、企業でもこんなことあるんだなあ…と思いました)。

また、自社が製品を販売する場合にも保守の範囲が不明確だったり、
期間が定められていないことさえあったりもしました。
サービスを提供している企業では、サービス内容に曖昧な部分があり、
提供先からの要求がどんどん大きくなり現場が疲弊する…といったケースもありました。

そのような事態を見るにつけ、
「人が好いにも程がある…」
と率直に感じます…。
性善説に立ち、相手がこちらに配慮してくれるのを期待しているように見えます。
それが、不利益が生じて初めて、相手に有利な契約だった、こんな内容の契約なんて人としておかしい、
と嘆く方もおられますが、後の祭りです
(それなのに、不利な契約を繰り返していることもあります…)。
人が好いのでなければ、自分が「契約」のことがよく分からないように、
相手も細かいことまで決めて書面に残すとかうるさく思うのではないか…という気持ちがあって、
淡々と交渉するのが苦手なのかなあ?と想像したりもします。

いずれにしても契約が全てです。
ですから、契約内容をできるだけ不利にならないようにきちんと確認して交渉して書面にする必要があります
(とはいえ、自社の利益ばかり追求しようとすると、継続的な取引が停止してしまったり、
単発的な取引でも悪評が広がることにつながったりしかねませんから、
双方にとって丁度よい着地点に落ち着けるのが適当です。)
内容を吟味しようとする姿勢が伝わるだけでもずいぶん違うでしょう。
「どうせ分からないんだから」と軽んじられることなく、相手からの説明や手続きなどの対応も丁寧になります。

経営者は会社を守り、従業員と家族を守り、取引業者や債権者への責任を果たし、
顧客の期待に応えていかなければなりません。
そのためにも、きちんと「契約」を行っていきたいものです。