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No.119  目標マネジメントはKPI設定が肝になる

2024-06-03
こんにちは、アオイパートナーズの齋藤です。
弊社はホームページでもご案内の通り、「目標マネジメントの仕組み化」を支援させていただいています。
今日のブログでは、目標マネジメントの肝になるKPI設定について、私の考え方をお伝えしたいと思います。

目標マネジメントのプロセスでは、当然ながら「適切な目標設定」が入口になり、その目標は新しい期がスタートするタイミングで社内に周知されているべきものです。
弊社のクライアント先は、3月決算、5月決算、6月決算の企業が多いので、今まさに、新年度の目標設定とフォローアップの仕組みづくり、その運用と定着に注力しているところです。

弊社は長年、中小企業の目標マネジメントを支援してきましたが、
数年前まで目標設定は売上・粗利だけという会社がほとんどでした。
経営者から現場へノルマとして与えられ、「やり方は現場で考えろ」という丸投げ。
さすがにこれでは、現場が疲弊するだけで、持続的な目標達成は望めません。

そのことを理解した経営者は、年間の売上・粗利をゴールとしながらも、
それを達成するための管理指標(KPI=Key Performance Indicator)を特定し、フォローすることに意を注いでいます。

しかしながら、このKPI設定がクセモノです。

適切なKPIとは、その指標を向上させることでゴール(売上・粗利)に近づくものですから、
誤ったKPIを設定してしまうと、現場の時間と労力が無駄になってしまいます。
したがって、業務プロセスをしっかり分析をして、どの指標を上げるのが最も効果的かを推定しなければなりません。
つまり、業務の流れをわかっていないと適切なKPIを設定できない、ということになります。

まずは、営業部門、製造部門、サービス部門、管理部門など、
自社の個々の部門における業務プロセスを把握する必要があります。
さらに、各部門がつながって最終的にお客様に価値を提供するわけですから、部門間の連携のプロセスも把握します。

そのうえで、各部門の業務プロセスと部門間の連携プロセスを総合的に見て、
お客様への価値提供という視点で、自社の強み(差別化要因)はどこにあるのかを推定します。
これがKPIの候補になり、さらに最適なKPIを絞り込んでいくことになります。

経営者の皆さんは、自社の各部門の業務プロセスを細かく把握できていないかもしれません。
しかしながら、お客様は自社の何を(どんな価値)を買ってくれているのか、
その価値は自社のどこで生み出されているのか、
料来にわたって差別的優位性を保つためには何を強化しなければならないのか、などについては、
ご自身の考えを持っているはずです。
その考えを、現場の長とすり合わせをしていかなければなりません。

このようなKPI設定は、それなりに時間がかかります。
それゆえ、新しい期が始まる前に準備する時間が必要です。
経営者も現場に丸投げしては、現場が設定したKPIに違和感を持つこともあるでしょう。
また現場の業務プロセスを整理するためには、現場のキーマンの巻き込みが欠かせません。
それらの準備に時間をかけられるかどうかは、経営者の覚悟と旗振り次第です。

従来型の売上・粗利のノルマ管理では、継続的に目標達成することは難しい。
現場もノルマ管理だけされても、ますます疲弊してしまう。
その危機感を、経営層を含めたキーマンの間で共有し、悪循環を断ち切るために、
売上・粗利につながる最適なKPIを設定し、KPIに基づくプロセス管理を実行し続けてほしいと思います。

弊社もオファーをいただければ、経営層の考えのブラッシュアップを含めて、全力でサポートいたします。