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No.127 政治のトップ交代から考える

2024-10-01
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こんにちは、アオイパートナーズの齋藤です。
政治の世界では、自由民主党、立憲民主党、公明党の党首が変わりましたね。
特にここ数日は、総理となる自民党総裁の新たなリーダーシップが注目されています。

政治の世界では、リーダー交代が政策の転換や方針変更を意味することが多く、影響はすぐに広がるものです。
また、企業のトップが変わることも、組織の方向性や戦略に大きな影響を与える重要な転換点になります。

今回、政治におけるトップの交代に接して、あらためて中小企業との違いについて考えてみたいと思い、
このブログで取り上げました。

政治の世界では、各政党のトップである党首や総理大臣が交代すれば、
その政党や国の政策に即座に影響を与えますね。
特に選挙の結果として交代した新リーダーは、
自らのビジョンを反映した政策や方針を打ち出すことが求められます。

例えば、経済政策、社会保障政策、外交政策、防衛政策、環境政策など、
新党首が何を優先するかによって、政策の大きな転換が起こります。
つまり、党首交代は多くの場合、戦略や政策の急激な変化を伴うものです。
逆にいうと、変化を伴わなければ「言っていたことと違う」となって、国民から見放されてしまいますね。

一方で、中小企業におけるトップ交代は、一般的に「世代交代」や「事業承継」の文脈で語られます。
中小企業では、トップの交代は突然の変化ではなく、慎重かつ計画的に行われることが多いものです。
なぜなら、中小企業の多くはオーナー経営者が中心であり株式移転の問題が大きいためであり、
加えて企業文化や経営方針が創業者の意向に強く依存しているためです。

さらに、オーナー企業では、トップ交代が経営方針の大きな転換を意味するとは限りません。
新しいトップが会社を引き継ぐ際は、先代と全く異なるビジョンや戦略を打ち出すことは少なく、
従来の方針や企業文化を維持しながら、少しずつ改善や変革が進められることが一般的です。
これは、企業の長期的な成長や存続が重視されるためであり、トップの交代によって急激な変化が生じると、
従業員や取引先との関係に悪影響を与える可能性があるためです。

このように、政治の世界でトップが変わると、向かうべき方向が明確になり、
戦略や政策の急激な変化が起こり、多くの新しい取り組みが始まります。
これは、結果の良し悪しは別にして、組織の活力は生まれやすくなるでしょう。

一方で、オーナー経営者である中小企業のトップが交代するのはM&A以外は事業承継の場合であり、
これは計画的かつ連続的に行われ、戦略や方針の大きな変化は起こりにくい。
また、オーナー経営者が従来の戦略や方針を大きく転換することは、思い入れもあり、
自己否定も伴い、リスクも大きいことから決断しにくいものです。

そうすると、なかなか新しい取り組みも生まれず、
どこに向かっているのか社内で共通認識を持つことも難しくなり、組織の活力はどんどん落ちていってしまう。
そのような現実も見受けられます。

政治のリーダーと違って、中小企業のトップリーダーは簡単に交代するものではない。
だからこそ、組織の活力を継続的に生み出していくために何をすべきかという点について、
具体的に考えて周りを巻き込みながら実行していかなければならない。
そんなことを考えさせられた政治劇でした。