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No.39 「マネジメント=管理」ではない

2022-03-31
こんにちは、アオイパートナーズの齋藤です。
今日は3月31日。
早くも今年の第1四半期が終わりますね。
皆さんは、今年立てた計画の進捗状況はいかがでしょうか?
目標とした成果をあげるためには、現状確認と振り返りが大事。
まずは経営層がそれをやらずして、適切な方針転換や行動修正の指示はできません。
それとともに、一人ひとりにしっかり振り返りをさせ、フィードバックすることも、トップ・ミドルマネジメントの重要な役割です。

先日も、ある社長とこのような話をしていて、その中で「マネジメントとは簡単に言うと何ですか?」と聞かれました。
一般的には、業務管理をすること、環境整備をすること、人材育成をすること、モチベーションを上げること、などと言う人が多いでしょう。
しかし、これらは全て手段であり、目的ではありません。
何を考えるにしても、目的と手段を明確に分ける思考訓練が大事です。
「マネジメントとは何か?」という質問の場合も、その答えには目的と手段が混在します。
まず押さえるべきは目的です。

マネジメントの目的は、一言で言うと「成果を出すこと」です。
トップマネジメントなら組織の成果を出すこと、ミドルマネジメントならチームの成果を出すこと、これに尽きます。
言い換えれば、組織やチームの成果を出すことが、トップ・ミドルのマネジメントを担う人の責任ということです。
「このことを理解しているのか?」と疑いたくなるような会社も多く見受けられるのが現実です。
「マネジメント=管理」と理解している人が多い。
もちろん、管理もマネジメントの一部ですが、自分の役割が「管理すること」なのか、
「成果を出すこと」なのか、その認識の違いは大きいです。

また、昨今は人と人のつながりを重視する風潮が強いとも感じています。
組織においても、互いの関係性を良くすることが最優先で、それを重視するあまり、
言うべきことを言えない(言わない)マネジメント層が増えています。
もちろん、組織は考え方の異なる人の集団ですから、良い関係性を維持することは大事なこと。
関係性が悪いと、考え方も批判的になり、行動するエネルギー(やる気)も低下し、
良い結果も出ないという悪循環に陥るからです。
しかしながら、関係性を気にするあまり言うべきことを言わないのは本末転倒。
成果を出せるはずはありません。

言うべきことを言うためにも、「我々の成果は何か?」を明確に定義して、
ゴールとプロセスをしっかり共有できていなければなりません。
マネジメントが機能していない組織の多くは、そもそもの目指す成果があいまいだったり、
成果に向かうプロセスが共有されていなかったりします。
これでは、適切な指摘やフィードバックができないのは当たり前です。

マネジメントの父として知られるドラッカーは、「組織に成果をあげさせるものがマネジメントである」と明言しています。
さらに、「マネジメントには基本とすべきもの、原則とすべきものがある」
「基本と原則に反するものは、例外なく時を経ずに破綻する」とも言っています。

トップ・ミドルのマネジメントを担う人たちには、マネジメントの目的、
基本と原則を理解した上で組織を導いてほしいという思いを持ちながら、弊社も日々支援に取り組んでいます。