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No.12 社員と「経営感覚」

2021-09-16
こんにちは、アオイパートナーズの久保田です。

代表の齋藤が前回書いたブログを読んで、私もいろいろ思い出しました。
それを受けて、今回は「社員の経営感覚」について思うところを書いてみます。

前回のブログで齋藤が書いていたように、情報が限られた中で経営感覚を持つことは難しいですね。
ですから、社員に経営感覚を期待するのは無理があります。
私たちがこれまで関わった企業の中には、経営感覚を持っていたり持とうとしたりして、
いろいろな情報を収集したり勉強したりする社員さんもいましたが…、
そのような方は残念ながら辞めてしまうことが多かったです。

経営のことを真面目に考えていると自分で起業したくなるのも理解できます
(起業しても上手くいくとは限りませんが…)。
また、自分で起業しないまでも、会社が望ましい状況になっていない、
望ましい方向に進んでいないと感じてしまい、辞めていく人もよく見ました。
会社の事情を知ることなく「理想の経営」を考えてしまうために、
経営陣が役割責任を果たしていないように見え、不満が増大してしまうことが原因です。

そもそも、経営者が「経営感覚を持て。」という時、社員に何を求めているのでしょうか?
聞いてみると、実際は「自分の仕事が価値を生み出せているかどうか考えて仕事をしてほしい、
生み出せるように研鑽してほしい」くらいの感じです。
そのように期待するのはもっともなことです。

とはいえ、「経営感覚」と言われると、会社はどこを目指すべきか、事業戦略、企業戦略に意識が向かいます。
そのことにより、自分の仕事に集中しないで会社や経営を批判してくるケースも目にします。
それは、本人にとっては実力を高める機会を失うことです。
会社にとって困ったことであるのは言うまでもありませんし、本人のためにもなりません。
まずは、実力をつけるためにも自分の役割を全うさせることが重要です。
因みに、現場の役割として「イノベーションは現場での変化に気づくことから生まれる」
という話もありますが、こちらについてはまたの機会に。

一方で、経営感覚を持った次世代幹部候補の育成を図っていくことは、会社にとっての大きな課題です。
全社的な視点を持ち経営を担っていける人材を育成するためには、
ジョブローテーションにより複数の部署で様々な業務を経験させるという方法があります。
しかし、現実的にそれが難しい場合には、組織横断的なプロジェクト等で様々な業務に触れる機会を設け、
マネジメント力を伸ばしたり、次世代幹部としての適性を見たりすることも有効です。
いつか来る世代交代、段階を踏んでしっかりと準備を進めていきたいものです。